今回はホームトレーニングでは胸の筋トレ王道種目「ダンベルベンチプレス」の紹介!「胸板を厚くしたい!」「美しい胸のラインをつくりたい!」という方におすすめの筋トレだ!
それでは実際にこの種目で鍛えた経験のある筆者が執筆していこう!
分厚い大胸筋を手にいれる為の鍵
●男性の場合胸板が厚くなりバルクアップに繋がりやすい
●女性の場合胸周りの筋肉が改善され胸のラインがより美しくなる
●コンパウンド種目(複合関節運動)
●ミッドレンジ種目(動作の中盤で最も負荷が掛かる種目)
●大胸筋の強化
●ダンベルとベンチ台さえあればお手軽に実践できる
●肩に負担の少ないよう調整しやすい
ダンベルベンチプレスはダンベルとベンチ台さえあれば小スペースでお手軽にはじめる事ができるが、少し難易度の高い筋トレだ。少し難易度の高い理由としては「肩甲骨を寄せて胸郭をあげるフォーム」や「大胸筋への意識」などお手軽に行えるダンベル種目の中では覚える事がやや多い為である。しかし、この記事を読めば「しっかり大胸筋に効かせる事ができるダンベルベンチプレス」ができるようになるだろう!
ダンベルベンチプレスの効果【画像付き解説】
ダンベルベンチプレスの効果部位
●大胸筋
・三角筋前部
・上腕三頭筋外側頭
・上腕三頭筋長頭
ダンベルベンチプレスは大胸筋に効果的な種目。また、動作時には三角筋前部や上腕三頭筋外側頭も動員されるので効果が入りやすい。ダンベルベンチプレスはベンチプレスよりも可動域を広くとれる為、大胸筋のストレッチに優れつつ収縮もしやすいので大胸筋の中部まで効かせやすい。
ただし、一般的にはベンチプレスの方が重量を扱えるので肩関節を痛めていなければベンチプレスで重量を狙って行った方が筋肥大においては無難と言えるが、ダンベルベンチプレスは肩関節に優しい工夫を施しやすいので「ベンチプレスで肩を痛めてしまった!」という人や「ベンチプレスで中々成長しない!」という人はダンベルベンチプレスは強い手札となるだろう!
実際に肩関節が弱い筆者はベンチプレスで肩を痛めている間ベンチプレス休暇をとり、代用にダンベルベンチプレスを採用。そうして2ヶ月程ベンチプレスを休み、久々にベンチプレスを実践すると見事に肩関節が治り、レップ記録も下がっていなかった。ダンベルベンチプレス様々だ!
ダンベルベンチプレスのやり方【画像解説/GIF付き】
●正しいフォームで行えるウエイトを使用する
●ダンベルをもも上にセットする(膝に近い程ニートスしやすくなる)
●ニートスを行い背中がベンチ台についたらフォームを固める(ニートスについては後ほど細かく解説)
●ブリッジを行う事で胸郭をあげ、肩甲骨が寄り下制した状態をつくり保持する
●腹圧を入れて前腕が垂直を維持するよう動作開始
●トップポジションは肩の真上にくるようにフィニッシュ
●ボトムポジションは大胸筋の下のラインにくる位置に下ろす
●ダンベルをあげる時に息を吐き、おろす時に息を吸う
●基本的に限界が12回前後が限界の重量でセットを組む
ダンベルベンチプレスのポイントは「胸郭をあげ、肩甲骨を寄せて肩甲骨を下制したフォームをつくる事」にある。胸を高くあげるようなイメージでフォームをつくると自然と肩甲骨が寄って、肩甲骨が下がる。その状態をつくる事で動作時に大胸筋のストレッチが効果的にかかりやすくなる。この記事で後ほど画像とGIFを使って解説していく。
続いて中央に向かってダンベルを挙げていくが、その際は前腕が常に垂直になるよう意識。動作の安定感を保ちやすく収縮時の効果も高くなる。
肩関節の負担の少ないダンベルベンチプレスの握り方【画像解説】
ダンベルを「ハの字」で持つ事で肩関節への負担が軽減されるので肩を痛めている場合は「ハの字持ち」を推奨。筆者は肩関節を痛めやすいのでダンベルベンチプレスをする時このハの字持ちだ。これは経験上からの感想にはなるがベンチプレスで少し痛めている程度ならまったく痛くなくなるのでおすすめ!
フォームに慣れたら実践!
ダンベルベンチプレスの基礎メニュー
・限界回数が12回の重量で3SET
・インターバルは2分
さて、次はダンベルベンチプレスの肩甲骨の寄せ方についてだ!「大胸筋に効くダンベルベンチプレス」を習得する為にはとても重要なポイントとなるのでおさえておこう!
ダンベルベンチプレスの正しい肩甲骨の寄せ方とNG例【GIF付き解説】
まずはダンベルベンチプレスの肩甲骨の寄せ方NG例から。NG例から見る事で余計な動作を少しでも排除していこう!以下GIFのように「肩甲骨を寄せる意識」が強く先行しすぎて肩がすくんでしまっているパターンがNG例だ。
【GIF: 肩甲骨の寄せ方NG例】
ダンベルベンチプレスの肩甲骨を寄せてるのにNGの例
●肩甲骨を寄せる意識が強くて肩がすくんでしまっている
●肩甲骨を寄せる意識が強くて背中に負荷が分散されてしまう
●肩甲骨は寄っているが動作時に肩甲骨が開いてしまう
ダンベルベンチプレスでのNG例でよくあげられるのはやはり「肩甲骨の寄せ方」や「肩甲骨が動作中に開いてしまっている事」があげられる。
ただ肩甲骨を寄せるだけのイメージで肩甲骨を寄せると結果的に肩がすくんでしまったりする。また、肩はすくんではいないけど肩甲骨を寄せる意識が強すぎて肩甲骨が下制しておらず、背中に負荷が分散されてしまうパターンもよくあがる。更に動作時にはダンベルを挙げる気持ちが先行して肩甲骨が開いてしまうと大胸筋に最大効果を得れなくなるのでここではNG例としてあげられる。
ダンベルベンチプレスは肩甲骨を正しく寄せてそれを動作中も保持する事で「しっかり大胸筋に効くダンベルベンチプレス」ができるようになるので、改めて正しい肩甲骨の寄せ方を見てみよう!
ダンベルベンチプレスの正しい肩甲骨の寄せ方とコツ【GIF付き解説】
以下がダンベルベンチプレスでの肩甲骨の正しい寄せ方とコツだ。動作中もこの状態を保持しよう!
【GIF: ダンベルベンチプレスの肩甲骨の寄せ方】
●コツは胸郭をあげるイメージで胸を高くあげる
●胸郭があがる事で自然と肩甲骨が程よく寄り、肩甲骨が下制する
●肩甲骨が寄り、下制した状態を維持する事で動作時に大胸筋に負荷が乗せやすくストレッチがかかりやすくなる
ダンベルベンチプレスを行う時は一度、鏡の前で胸郭をあげる練習をしてみよう!
ダンベルベンチプレスのスタートポジションの作り方(オンザニー)と下ろし方/戻し方解説!【画像解説/GIF付き】
ダンベルベンチプレスのフォームを安定させる事ができれば扱う重量が重くなっていく前に「オンザニー」も身体に覚えさせていこう!オンザニーとはダンベルをももの上にセットして足の反動を利用してスタートポジションをつくる事だ。
【GIF: ダンベルベンチプレスのオンザニー】
●もも上にダンベルをセットする(膝に近い程やりやすくなる)
●やや反動をつけ膝をダンベルごと持ち上げつつゆっくりとベンチ台に背中をつける
●脇を閉めた状態を意識し、ダンベルをスタートポジションに運ぶ
戻す時は膝をなるべく近づけていき、ダンベルを膝にセットして上体を起こして戻す。
【GIF: ダンベルベンチプレスのダンベルの下ろし方】
●ダンベルを膝上に置く為に縦持ち/向きに変える
●反動を使い膝をダンベルに近づけダンベルと膝を接触させる
●ダンベルと膝が密着したら膝にダンベルを押し付けながら起き上がる
ダンベルを戻す時の別パターンとしてボトムで限界が来た時はトップポジションまでダンベルがあがらずとも、膝を近づけた時にできるだけ膝の高さまでダンベルを素早くあげつつ膝にダンベルを膝にセットする。
【GIF: ボトムからの戻し方】
少しも上がらない場合はやむなくダンベルを地面に落とすしかない。ダンベルを地面に落とす時の注意点としてはゆっくりと地面にダンベルをおこうとせず、ダンベルをマット上に向かって完全に手放してしまう事。
粘ってダンベルをゆっくり地面に置こうとすると怪我するので注意。(そうならないよう、戻す時のエネルギーは余しておこう!)
» 【おすすめ】ダンベルミットをレビュー!床に落とす時もこれで安心!【使い方も解説】
ダンベルベンチプレスのオンザニーはこうした両方の足でニートスするのがベーシックなやり方だ。別の例として言えばシーテッドショルダープレスのオンザニーは片足ずつニートスするやり方もある。
» ダンベルショルダープレスの効果的なやり方!効かせ方とコツも解説!
重量が軽いうちからオンザニーを練習してイメージを固めておこう!
ダンベルベンチプレスのバリエーション
次はダンベルベンチプレスのバリエーションを紹介していこう!ダンベルベンチプレスに細かいアレンジを加える事で人によってはより種目との相性がよくなったり、効かせやすくなったりする。
足をベンチ台の上に乗せて行う
足をベンチ台の上に乗せる事でダンベルをあげる際に足の力が使えなくなるので負荷が大胸筋に集中しやすく分散されにくくなる。デメリットとして安定感を維持する為のパフォーマンスが落ちるので通常フォームにある程度慣れてから取り入れていきたいところだ!
パラレルグリップでダンベルベンチプレス
パラレルグリップとは「持ち手を縦の状態/平行の状態を維持した持ち方」を言う。このダンベルベンチプレスは筆者独自の考え方ではあるが、パラレルグリップで行う事で「ダンベルフライ風」のダンベルベンチプレスを行う事ができる。
» ダンベルフライの効果的なやり方!ダンベルベンチプレスとの違いも解説!
前腕が垂直よりやや外側に出たら「ダンベルフライ」となり重量を扱いにくくなるが、このパラレルグリップのダンベルベンチプレスであれば重量のパフォーマンスを高めたままフライに近い動作を行う事ができる。通常フォームよりもストレッチと収縮の効果を得やすいのでおすすめだ!
筆者のトレーニング日記ではよく「ダンベルフライプレス」と表記していた。人によってはこのやり方が「重量を扱う為の”ダンベルフライ”」として扱っている人も多い。
ここではダンベルベンチプレスのバリエーションの1つとして紹介しておく!
ダンベルベンチプレスの効かせ方・コツを解説!
ダンベルベンチプレスは通常フォームをしっかり正しくやり込む事で「効かせるダンベルベンチプレス」ができるようになる。更にここでは細かいアレンジや限界時の追い込み方に工夫を加える事で超絶に効くダンベルベンチプレスとして可能性を広げる事ができる!通常フォームに慣れたら是非試してみてほしい!
コツその1「動作時に親指側を少しだけ下げて収縮効果アップ!」
ダンベルベンチプレスはトップポジションで親指側を少し下げる事で収縮効果がアップして効かせやすくなる!重量が重すぎるとやりにくいテクニックなのでコントロールできる範囲の重量で取り入れてみよう!抜群に効く!
コツその2「ハの字ダンベルで追い込み!」【解説 /GIF付き】
ダンベルをハの字にする持ち方はこの記事の「ダンベルベンチプレスのやり方」でも紹介した「肩に負担の少ないフォーム」でもある。筆者の場合、下手な工夫を加えず「肩に優しいフォーム」というだけで「大胸筋にしっかり効く条件」にとして充分機能したのでシンプルだが効果抜群!ということで改めて「ダンベルベンチプレスで効かせる為のコツ」として認定している!
応用編「重たいウエイトに挑戦していく!」【解説/GIF付き】
基本的にダンベルベンチプレスは「重量を求めていく事」が自然と応用編となっていく。
この記事を読んで「効くダンベルベンチプレス」をモノにできたら少しずつ重量を上げて新たな領域に挑戦していこう。
自分にとって重たい重量になってくるとオンザニーが鍵となるので軽い重量のうちからしっかりオンザニーのイメージを固めていこう!
今回紹介したダンベルベンチプレスは大胸筋のトレーニングが停滞してしまった人や、特にベンチプレスで肩を痛めてしまった人にとっては最強の胸トレーニング種目となるので磨いておきたい胸トレだ!