今回は自重トレーニングの”始まりの聖地”「腕立て伏せ」を解説していこう!腕立て伏せは「筋トレを今すぐ始めたい!」という方や「習慣に取り入れて代謝を高めたい!」という方におすすめできる種目だ。また、ウエイトトレーニングをしている方に向けてもこの記事で”腕立てモチベ”を上げて追い込みに役立ててほしい!
それでは実際にこの種目で鍛えた経験のある筆者が執筆していこう!
道具や器具なしで即始める事ができる王道!
●男性の場合腕の大胸筋や腕が太くなる
●女性の場合腕を胸や二の腕が鍛えられる事で代謝があがり痩せやすい体質になる
●コンパウンド種目(複合関節運動)
●ミッドレンジ種目(動作の中盤で最も負荷が掛かる種目)
●大胸筋や上腕三頭筋の強化、体幹の強化
●大胸筋と上腕三頭筋だけではなく、正しいフォームを行う事で全身が鍛えられる
●地面さえあれば今すぐ始める事ができる
●筋肉がつく事でその他種目のパフォーマンス強化に繋がる
腕立て伏せは道具や器具なしで即、始める事ができるのが最大の強みだ。例えば「旅行先で筋トレができない!」なんて時も即、ホテル部屋の小スペースさえ確保すれば、すぐにおっぱじめる事ができる有り難い種目なのだ。
また、器具や道具を持たない筋トレ駆け出しの方は特にこの種目は重宝できるだろう。やり込めば自重トレでも馬鹿にできないくらい筋肉はつくので頑張っていこう!
筋トレの経験が長い筆者だが未だにこの種目を取り入れているし発見が多いものだ!
腕立て伏せ(プッシュアップ)の効果【画像付き解説】
(参考画像:減量期の管理人)
腕立て伏せの効果部位
●大胸筋
・上腕三頭筋
・三角筋前部
・広背筋
・腹直筋
・大臀筋
腕立て伏せは大胸筋に効果的な筋トレだ。よく「ベンチプレスの劣化版」と捉えられがちではあるが実は腕立て伏せにはベンチプレスにはない要素がある。腕立て伏せはベンチプレスとは違い手のひらと足先だけで身体を支える為、体幹を必要とし、動作時にベンチプレスよりも多くの筋肉を動員する。しかし「加重が難しい点」が唯一欠点となる。
» ダンベルベンチプレスの効果的なやり方!オンザニーと下ろし方/戻し方も解説!
また、腕立て伏せはやり方一つで大胸筋をメインに鍛えたり、上腕三頭筋をメインに鍛えたりと様々な要素を加える事ができる。この記事ではそういった腕立て伏せ種類別解説もしていく!
腕立て伏せ(プッシュアップ)大胸筋狙い-基礎的な腕立て伏せ【解説/GIF付き】
【GIF:腕立て伏せ(プッシュアップ)大胸筋狙い】
【プッシュアップ大胸筋狙い】
●大胸筋を狙う場合は手幅を広くする。目安は肩幅よりも少し広くするくらい。(広くしすぎない事がポイント)
●手のひらを置く位置は身体をおろした時に大胸筋の下部(乳首の位置)にくるようにする
●床につく手のひらはハの字で構える(より大胸筋に効きやすくする為)
●腹筋に程よく力を入れその状態を保持する
●この時重心は手のひら側面側。指にいかないよう気を付ける
●頭が下がらないよう斜め前方を向きゆっくりと動作開始
●下げる時は肩甲骨を寄せ、あげる時に肩甲骨を開く事を意識する
●下げる時は「顎までつける事」を意識せず、大胸筋がストレッチされる位置まで下げればそれで良い
●あげる時は肘が伸び切る少し手前で止めて再びフィニッシュポジションに向かう
●呼吸はあげる時に吐き、おろす時に吸う
●限界まで動作を繰り返す
このフォームは肘が開きやすくなるので肩に負担をかけたくない人は手幅を狭く調節し、指先の向きをを縦にしてまっすぐにしてみよう!
フォームに慣れたら実践!
腕立て伏せの基礎メニュー
・正しいフォームで限界回数3SET
・インターバルは1分
手首に負担がかかっていると感じた場合
・腕立て伏せ限界回数1SET
・インクラインプッシュアップ(この記事で解説あり)限界回数2SET
・インターバルは1分
腕立て伏せ(プッシュアップ)の注意点/NG例
●動作時肩がすくんでしまっている
●頭がさがって背中がまるまってしまっている
●腰があがってしまっている
●腰をそらしすぎてしまっている
腕立て伏せのNG例としてよくあげられるのが「腰をそってしまうフォーム」と「お尻があがってしまうフォーム」だ。崩れたフォームで行うと腕立て伏せ本来の効果を得られずフォームに変なクセもつくので気をつけていこう!
腕立て伏せ(プッシュアップ)ができない人の為の練習方法
腕立て伏せができなかったとしても焦る必要はない。筆者から言えば「できる事が当たり前ではない」という事だ。そして何事もいきなりできるよりも「練習してできるようになる」という過程を踏んだ方が経験値は高い。
さて、「腕立て伏せができない!」という人のよくある共通点として以下の理由があげられるのでまずは自分を分析してみよう。
腕立て伏せができない理由
●体重が重すぎる
●筋力が腕立て伏せに対応していない
●フォームが悪い
体重が重すぎる場合は「食事制限」をおすすめする。簡単な食事制限の例をあげると以下の通り!
体重が重たい場合のざっくりとした食事制限方法
●揚げ物やスイーツを避けて、魚や肉を中心とした食事を3食する事
●1食目は炭水化物OK/2食目は炭水化物を少なめに/3食目は炭水化物は無し
●体重が落ちてきたら以下ステップ1から筋トレを習慣に取り入れ代謝をあげよう
それでは腕立て伏せができない場合の実践練習方法を紹介していこう!ステップ1から焦らずに習慣に取り入れてみよう。
以下のステップを順番に2日に一度1日10分程。2週間ずつステップをあげてみよう!
【腕立て伏せができない場合の練習方法:ステップ1】壁腕立て伏せ【画像解説/GIF付き】
【GIF:壁腕立て伏せのフォーム】
壁腕立て伏せ
●腕を伸ばしたところに壁がある位置に立って構える。
●足の位置は動かさず手のひらを壁につける
●手のひらを壁に置く位置は大胸筋の下部(乳首の位置)くらいの位置
●腹筋に力を入れて動作開始
●腹筋に力を入れながら壁に向かってゆっくりと大胸筋と上腕三頭筋を使っている事を意識しながら下げていく
●腹筋に力を入れながら壁に向かってゆっくりと大胸筋と上腕三頭筋を使っている事を意識しながらあげていく
●呼吸はあげる時に吐き、おろす時に吸う
●限界まで動作を繰り返す
ポイントは「腹筋に力を入れながら動作する事」。慣れてきたら胸と腕の意識も加えてゆっくりと動作していこう!「数ができればいい」という意識ではダメで「いかに正しく筋肉を使う事ができるか?」が大事だ。
フォームに慣れたら実践!
壁腕立て伏せの基礎メニュー
・正しいフォームで限界回数3SET
・インターバルは1分
【腕立て伏せができない場合の練習方法:】インクラインプッシュアップ【画像解説/GIF付き】
【GIF:インクラインプッシュアップ】
インクラインプッシュアップ
●台が低ければ低い程、負荷が強くなるので考慮して台を選定
●台が動かない事を確認する。(動く場合台を壁側に置く)
●台の上に手のひらを乗せ、台の角がみぞおちにあたる位置でフォームをつくる
●お尻と腹筋に力を入れてフォームを固め、動作開始
●腹筋に力を入れながら台の角に向かってゆっくりと大胸筋と上腕三頭筋を使っている事を意識しながら下げていく
●腹筋に力を入れながら壁に向かってゆっくりと大胸筋と上腕三頭筋を使っている事を意識しながらあげていく
●呼吸はあげる時に吐き、おろす時に吸う
●限界まで動作を繰り返す
動作時に台が動かないようあらかじめ確認しておく事。壁腕立て伏せの時と同様に「何回できたか?」よりも「しっかり正しいフォームを意識できているか?」が重要となる。
フォームに慣れたら実践!
インクラインプッシュアップの基礎メニュー
・正しいフォームで限界回数3SET
・インターバルは1分
手首に負担がかかっていると感じた場合
・インクラインプッシュアップ限界回数1SET
・壁腕立て伏せ限界回数2SET
・インターバルは1分
【これができればもうすぐ腕立て伏せができる!:ステップ3】膝付き腕立て伏せ!【画像解説/GIF付き】
【GIF:膝つき腕立て伏せ】
膝付き腕立て伏せ
●基礎的な手幅、目安は肩幅より少しだけ広めに、膝をついた状態で構える。
●手のひらを置く位置は身体をおろした時に大胸筋の下部(乳首の位置)にくるようにする
●床につく手のひらは指先が正面にくるように置く
●頭が下がらないよう斜め前方を向く
●腹筋に力を入れてフォームを固めゆっくりと動作開始
●下げる時はゆっくりと負荷を感じながら下げていく
●あげる時は肘が伸び切る少し手前で止めて再びフィニッシュポジションに向かう
●呼吸はあげる時に吐き、おろす時に吸う
●限界まで動作を繰り返す
2週間程継続できたら膝をつかない腕立て伏せにも挑戦してみよう!1回ずつ確実にできるようになる喜びがやり甲斐に変わる。基礎的な筋力が身につけば代謝もあがりやすくなって血液のまわりもよくなり身体に栄養が行き渡りやすくなる。筋力アップついでに健康にもなるので良い事づくめだ!
フォームに慣れたら実践!
膝付き腕立て伏せの基礎メニュー
・正しいフォームで限界回数3SET
・インターバルは1分
●2週間程継続できたらはじめの1SETは普通の腕立て伏せを行う
手首に負担がかかっていると感じた場合
・膝付き腕立て伏せ限界回数1SET
・インクラインプッシュアップ or 壁腕立て伏せ限界回数2SET
・インターバルは1分
腕立て伏せ種類別/効果別をピックアップ!
腕立て伏せは手の置く位置を変える事で効果を特定の部位に特化させる事ができる。自重トレーニングオンリーで身体づくりをする場合、これらの手段は強力な手札となってくれるだろう。
それでは順番に紹介していこう!
腕立て伏せ(プッシュアップ)三頭筋狙い【解説/GIF付き】
【GIF:腕立て伏せ(プッシュアップ)三頭筋(にのうで)狙い】
プッシュアップ三頭筋狙い
●三頭筋を狙う場合は手幅を狭くする。目安は肩幅くらい。
●手のひらを置く位置は身体をおろした時に大胸筋の下部(乳首の位置)にくるようにする
●床につく手のひらは指先がまっすぐになるように置く(より三頭筋に効きやすくする為)
●頭が下がらないよう斜め前方を向く
●腹筋に力を入れてフォームを固めゆっくりと動作開始
●下げる時はゆっくりと負荷を感じながら下げていく
●下げる時は顎までつける必要はなく、三頭筋が伸び切る位置まで下げる
●あげる時は肘が伸び切る少し手前で止めて再びフィニッシュポジションに向かう
●呼吸はあげる時に吐き、おろす時に吸う
●限界まで動作を繰り返す
自重トレーニングで上腕三頭筋を鍛える定番!この上腕三頭筋狙いの腕立て伏せは「腕立て伏せができない人の為の練習方法」でも紹介したインクラインプッシュアップで実施しても効果抜群だ!
腕立て伏せ(プッシュアップ)三角筋狙い【解説/GIF付き】
【GIF:腕立て伏せ(プッシュアップ)三角筋狙い】
プッシュアップ三角筋狙い
●三角筋を狙う場合は手幅を狭くする。目安は肩幅くらい。(肩幅よりも広くしても良いが最初は難しいので安定しやすい肩幅が無難)
●手のひらを置く位置は身体をおろした時に大胸筋の下部(乳首の位置)にくるようにする
●床につく手のひらは指先が外側にくるように置く(より三角筋に効きやすくする為)
●頭が下がらないよう斜め前方を向く
●腹筋に力を入れてフォームを固めゆっくりと動作開始
●下げる時はゆっくりと負荷を感じながら下げていく
●下げる時は顎までつける必要はなく、三角筋が伸び切る位置まで下げる
●あげる時は肘が伸び切る少し手前で止めて再びフィニッシュポジションに向かう
●呼吸はあげる時に吐き、おろす時に吸う
●限界まで動作を繰り返す
より上体を前におろすと三角筋への刺激が増すが負担も大きくなるので慣れてからトライしてみよう!
腕立て伏せの効かせ方・コツを解説!
腕立て伏せは多くの人にとって「筋トレ始まりの聖地」を飾るトレーニングとなる。ここではそんな腕立て伏せの効かせ方やコツを紹介していく!
腕立て伏せ駆け出しの方は腕立て伏せに慣れてから取り入れて行こう!また、フリーウエイトを経験している者にとっても改めて「腕立て伏せをメニューに入れたくなる」程効くので是非試してほしい!
コツその1「大胸筋に効かせるテクニック」【解説/GIF付き】
【GIF:大胸筋に効かせるテクニック】
腕立て伏せで大胸筋にばちばちに効かせるテクニックは下げる時にじわっ負荷を感じながらと下げ「あげる時に内側に絞るように押し込みあげる」事。
動作にこうした意識を加える事で大胸筋に通常以上の刺激を与える事ができ、強烈にパンプアップする!
コツその2「腕立て伏せで行うお手軽ドロップセット風」【解説/GIF付き】
【GIF:腕立て伏せ限界時→膝つき腕立て伏せ追い込み】
腕立て伏せ後、膝をついて更に限界まで追い込む。これがまた凄まじく効く。自重トレーニングでも唯一簡単にドロップセット風にできるトレーニングが腕立て伏せなのだ。ドロップセット法とは短時間で限界まで筋肉に刺激を与える事を目的とするセット法。本来ウエイトを使用して限界回数まで追い込み→重量を軽くしてほぼ休憩なしで次のセットに入るのがベーシック。
応用編「腕立て伏せで本格的に追い込む方法」【画像解説】
応用編として紹介するのは先ほどのコツ2で紹介したドロップセット風をフルに活用した腕立て伏せだ!
この方法で追い込むとウエイトトレーニングをしている筆者ですら最高に効きまくる。自重トレーニングしかできない環境化であれば間違いなく強い手札となるだろう!
「腕立て伏せで始まり、腕立て伏せで終わる」と言っていいくらいこの種目は筋トレの超基礎種目である。
当サイトのコンセプトは最終無刀(ダンベルやバーベル無し)に至っても筋トレはできる!という事をテーマにしている。世界の終わりがきて最終的に器具がなくなる日がこようとこの種目はいつも自分の手にうちにあるのだ。
「戦う意志」を象徴する筋トレである。
今のうちに効かせ方の場数を積むにこしたことはない!
腕立て伏せは「身体が資本」をいつでも支えてくれる最高の筋トレ種目である。